2009年12月09日

12月の誕生石 トルコ石について

12月の誕生石:トルコ石



由来は


トルコ石はトルコでは産出されません。
ペルシャ(現イラン)とエジプトが主な産地ですが、
ベニスの商人たちによりトルコを通してヨーロッパにもたらされたため、その名がつきました。

トルコ石のジュエリーまた少数民族の北米インディアンの種族生存を
支える守り神としてなくてはならぬ大切な宝石です。
今から5,000年以上前、メソポタミア地方で
トルコ石のビーズが発見され、
古今東西人類に愛されている歴史ある宝石です。

ターコイズとはトルコ石の英語名『TURQUOISE』です。

(右図:トルコ石のジュエリー。金との相性がとても良い)



石の特徴は


ターコイズブルーと言われる代表的な青色宝石です。
このブルーは銅の元素によるものですが、
化学成分は、CuAl6(PO)4(OH)8.5H2O で示され、銅とアルミニウムの化合物です。
微細な結晶の集まりである『微晶質』という構造のため多くの面キズがあります。

硬度は5-6と低いので使用上の注意が必要です。



価値は


産地と処理により大きく異なります。

イラン(ペルシャ)のネイシャプル鉱山産で無処理で鮮やかなブルーの美しいトルコ石は希少性があります。天然でもほとんど変色しません。

その他のイラン産トルコ石やエジプト産トルコ石の多くは、鮮やかなブルーでも、1年以内に白く変色してしまうので、含真(がんしん)処理を施し、光沢や耐久性の改善をします。

アメリカのアリゾナ産や中国産トルコ石は素材がもろいのと、色もグリーンみを帯びているので、原石の段階でアクリル(無色の)含浸処理をしてその後宝石としてカットします。


ネイシャプル産トルコ石
ネイシャプル産トルコ石 ネットトルコ
画像:諏訪貿易

含浸処理トルコ
含浸処理トルコ




含浸処理したトルコ石は天然に比べると変色の心配は少なく薬品にも強いです。
蜘蛛の巣状の模様あるトルコ石(ネットトルコまたはスパーダートルコ)は評価には直接関係ないようです。

無処理(天然)の美しいトルコ石は約2グラム(縦2cm×横1cm前後)で5万円ほどです。
含浸処理してあるトルコ石は同クラスでも無処理の1/5ほどです。
カリフォルニア産のハウライトトルコ石(黒い斑点あり)とは、白いハウライトを青く染色しトルコ石に見せたもので、評価は含浸トルコ石のさらに1/10ほどです。

またトルコ石にはガラスやプラスチックなどの模造石や練り物(ターコイズの粉末を樹脂やプラスティックで固めたもの)も多く流通しています。(価値ゼロ)

露天商などに見られるインディアンジュエリーなどには注意が必要でなないでしょうか?



宝石言葉


トルコ石の宝石言葉は

“旅のお守り、成功、繁栄をもたらす”
ですが、


『人生という長い旅、希望の青空・ターコイズブルーとともに歩めるように贈られる方の成功と繁栄を祈って。。』というメッセージが込められています。
贈られた人に成功がもたらされ、繁栄するというありがたい意味があり、誕生日やクリスマスプレゼントに是非贈ってあげたい宝石です。 




参考商品


参考商品



トルコ石のブレスレッド

6,300円


参考商品



トルコ石のピクエ(右)

1,280,000円




コラム執筆協力


ジュエリー マーノ:かんくんジュエリー マーノ
(株)タナカヤ 代表取締役 田中 一成(かんくん)

家 http://tmano.com/

1964年4月17日茨城県桜川市生まれO型
青山学院大学経営学部卒業
☆JBS認定宝石鑑定士☆

趣味は旅行、今一番行きたい国はミャンマー。
性格:天然、せっかち
ブログ:かんくんTalk2
Posted by ジュエリー マーノ at 10:22│Comments(0)
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